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コーラスメンバー Kさんの訃報。

5年ほど指導させていただいてるはむら女声コーラスの
アルトの実力者であるKさんが肺ガンで3/26の早朝に亡くなられた。

アルトにはこのKさんと、もう1人Aさん(故人)という方が
立派な良い声の持ち主で、アルトパートはいつでも低音が重厚で

安定していた。


… が、Aさんの方は2年前、膵臓癌で他界。
膵臓癌が見つかった時にはすでに末期で、余命2ヶ月と
言われたにも関わらず、持ち前の明るさで
1年半以上お元気で舞台に立っておられた。
最後の大舞台(羽村市文化祭)に立たれてからわずか1週間で亡くなられた。


そしてこの度亡くなられたKさんはまだ50代。

肺ガンに罹患され、でも


「私は食べることと歌うことが大好きなので、

 食べて歌って、絶対克服します!」


といつも元気に笑顔で頑張っていらした。


ここ半年は酸素ボンベをつけ、車椅子姿で練習にいらしては、

誰よりも大きな声で歌い、

笑わせてあげようと 私がくだらないことを言うと
誰よりも大声で身をよじってゲラゲラ笑い、
笑いすぎて鼻から酸素の管が飛んで、ボンベがアラームを
鳴らすことも多々あった。

15回も入退院を繰り返し、その度に元気でまたコーラスに
戻っておられた。


亡くなる10日前、病院にお見舞いに行った時は
ベッドに座って夕飯中で、

「先生、見てくださいよこの肉を!こんな薄っぺらくて
カチカチなのが豚の生姜焼きだって!!w
こんなの肉じゃないですよ、肉ってのはもっと肉汁が滲み出るような…」


と、箸で肉をツンツン突きながら言い、
美味しいものが食べたい、コーラスの練習に行きたい、
6月のおかあさんコーラス大会に出たい、と言っていた。
ベッドの上で楽譜と音源を常にそばに置き、次の舞台に
立つ気でいらしたKさん。

最後の舞台は去年の7月のサマーコンサート(単独演奏会)であった。


AさんにしろKさんにしろ、失うことはアルトにとって
かなりな損失だけど、アルトの他のメンバーさん達は

これまでも、Aさんや、入院がちだったKさんの分まで

頑張って歌ってくださっている。

これからもきっとKさんの遺志を継いで、

歌声を響かせてくださると思う。


今頃きっとKさんはAさんと再会して、天国で歌っておられることだろう。
Kさんの頑張りに尊敬の念を込めて拍手を送りたい。
残されたメンバー一同、AさんとKさんの分まで
歌い続けたいと思います。


Kさんのお通夜は3/29。すみれの一周忌の日でもある日だった。
Kさんのご家族(ご主人様、娘さん、息子さん)は

Kさんの活動に実に協力的で、お通夜も告別式も

とても素晴らしい音楽葬となった。

Kさんがお元気だった頃のソロ演奏のビデオを流してくださったことにより、

参列された皆様がKさんの歌声の素晴らしさを知ることができ、

私達はむら女声コーラスの生演奏や、演奏音源をBGMに流したことにより、

Kさんがどんなにコーラスを愛していたかを知っていただけた。

Kさんはご家族とコーラスを愛し、Kさんもご家族にとても愛され、

ご自分の熱唱(ビデオ)でご自分を見送られた形になった。

笑顔を絶やさず、常に前向きな姿勢で病と闘ったKさん、

お疲れさまでした。



この、桜が咲くか咲かないかの時期は私の周りでは

これまでにも訃報が多く、私にとっては桜=悲しい寂しい花だ。




by mikale | 2017-03-26 23:48 | 個人的なこと
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