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勤務先の大学にて。
去年より、東京成徳大学の子ども学部にて
保育士さん・幼稚園の先生を目指す学生達を
非常勤講師をとして指導しているが、
去年は1年生だけだったのがこの4月から2年生も
指導することになった。
内容は同じく、童謡の弾き歌い。

大学に入ってから 人生で始めてピアノに触ったという学生、
子供の頃から習っていて、かなり弾ける学生など
ピアノのレベルに個人差があるが、
初心者もそれぞれ努力しており、
彼女ら・彼らのひたむきな姿を毎週見る度に
私も常に初心にかえって熱心さを失わないように
しないとなぁ… と思わされる。

私は元はピアノが専門だったので、
自分で歌の練習をする時に弾き歌い練習が出来るが、
ピアノ初心者にとっては弾くだけでも大変なのに、
それでも全員同じ曲(半年間の課題曲が最低でも16曲!)を
弾きながら歌わねばならないので
かなりストレスになると思う。
それでもみんな保育士さん・幼稚園の先生になりたい故に
毎週よく練習してきている。

学生達に指導しながら私も一緒に歌っているが、
これまで私は芸大大学院(修士・博士課程)の6年間
ずっとマニアックな歌曲を中心に研究し、
コンサートで 日本歌曲を歌うことはあっても
童謡は歌ったことがなかった。
私の母の方がよっぽど童謡を数多く知っており、
私が

「今、学生に ○○っていう歌を教えてるんだけど、
 そんな歌、聴いたことなかったよ」

などと言うと母に

「何言ってんの!アンタが子供の頃 私が毎日歌って
 あげてたじゃん!○○の歌、覚えてないの!?」

とバカにされてしまう始末である。
…ということで、マニアックな歌や順クラッシックの歌もいいけど
日本の子供達にも喜ばれる歌が歌えないと
歌手としてダメだよな、と思うようになった。

学生達と一緒に童謡を歌っていくにつれ、
日本歌曲を歌う際の発声や発音へのヒントが
得られるようになった気がする。
ドイツ・イタリア・フランス歌曲などを歌う時と
日本歌曲を歌う時とではあきらかに違うべき部分。
深すぎず、でも「歌のおねえさん」的に浅くなりすぎず、な
発声・発音の仕方。
文章にすると説明が難しくて書けないけど。

この、大学非常勤講師のお仕事を頂いた時、

「マニアックな物をやってきたあなたには
 容易すぎる仕事内容かもしれないけど…」

と言われたが、仕事内容の難易度云々ではなく
自分の歌にとって大きなヒントが得られたことは大きい。
お引き受けして本当によかったと思う。

引き続き自宅や通いで幼児からご高齢者まで
ピアノや歌を教え、合唱団でヴォイストレーナーをし、
非常勤講師として大学に通う日々を
楽しんでいきたいと思う。
by mikale | 2010-07-04 17:02 | 個人的なこと
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